こんにちは、ぴょんです。
高機能自閉症の中学生男子を育てています。
皆さんはこのような悩みはありませんか?
「子どもがタイマーやアラームを使っても
やってる活動をやめることができなくて困る」
自閉症の支援で一般的なのは「スケジュール」ですよね。
そこで、自閉症の子どもに終わりを目で見てわかるものや音でわかるもの、タイマー・アラームなどを使うことがあります。
残りの時間量がわかるタイマーなども売っています。
時計がわかる子供には時計でもOKですよね。
【参考】【手軽で便利!】見通しに効く!自閉症の育児に使えるタイマーアプリ3選を紹介します!の記事はこちら。
しかし、目で見てわかるタイマーやアラームの音を使ってもなかなか、行動が切り替わらない、今やっている活動を終わりにできないということがありませんか?
実は、私の息子もスケジュール通りに動くタイプではありません。
タイマーでは切り替わりにくいので、とても困っています。
今回の記事では、自己管理に必要な行動の1つである「アラームで行動する」ということの手順を勉強しながら解決策を考えていこうと思います。
アラーム(タイマー)で行動が切り替わらないのはなぜ?
見通しが持てると切り替わることもある
なぜ、切り替えができないのだろう?
切り替えができない(今やっている活動が終わらない)ことに関連する理由は以下の2つです。
✅時間の整理・統合の特性
注意力の特性のほうが主だとは思いますが、息子の場合は次の見通しが持てることで切り替えができてやめられるということがわかりました。
注意の転導による切り替えの困難さについては、水野さんの動画を埋め込んでおきます。
注目の特性とは
「興味関心が移り変わったり、
無視しなければいけない刺激を無視して
適切に注目することなどが苦手」という特性だよ。
時間の整理・統合の特性とは
スケジュールの見通しや調整・変更などが
苦手ということだよ。
1つの特性だけを見ていると、わからないことがあります。
よく考えたら、私たちも見通しがついているからこそ、「切り替え」ができるということはあります。
私の幼児期の体験談で申し訳ないのですが、お菓子を欲しいとき私の母が「今日はお菓子は買わないよ」と私に言い聞かせたとき、必ず「次に買ってね」といって納得していたようです。
この事例からもわかるように、私たちは次があるから、切り替えができたり待てたりするということもあるのではないでしょうか。
この場合は、注目よりも「いついつにできる」と見通しや日付を提示することで、納得して注目が切り替わるということなのでしょう。
自閉症の子供の切り替えをアラーム(音)でスムーズにする手順
まずは音がなったら「いいことが起きる」ことを学習する
療育のK先生に自閉症の子どもが音に条件付け・・・関連性を持つ可能性があるかどうか?質問してみました。
自閉症の子どもはアラームの音が
「終わり(楽しいことが終わる)」と結びついて
切り替えがスムーズにいかないこと可能性はありますか?
可能性はあります。
K先生によると、可能性はありますということでした。
ということは、「音で切り替わる」ということを教えるときには、楽しいことがはじまるときに「音で行動する」という条件付けを、自閉症の子供にしていけばいいわけです。
ラジオ体操の音がなると、勝手に体が動くことがあるように(体が覚えている)私たちには、条件づけというものが存在します。
レモンや梅干しを見ると唾液が出るのも条件付けです。
これは生理現象ですが、音がある反応を引き起こしやすくするということが自閉症の子供にもあるという回答でしたので・・・
(むしろ私は音と絵の条件付けは定型よりも強いのかも?と思っています)
LINEの音を聞いたら、ついスマホを確認してしまうあなたはすでに音によって条件づけされています。
音によって行動を切り替えることが自閉症の本人にとってメリットになるように、支援を考えていきましょう。
✔おやつの時間
✔好きな活動全般
上記のように自閉症の子どもが好きな活動がはじまるときに、アラームやタイマーをセットしておきます。
タイマーがなったら、〇〇がはじまるよ。
と、知らせておきましょう。
音で切り替えるときの注意点
最初は、アラームやタイマーの音が「ただの音」として機能していると思います。
ですから、毎回、同じ音を使うといいと思います。
自分のスマホの着信音と同じ音が
外でなると反応してしまいそうになるよね。
ここでのポイントは、アラームの音が違うものを毎回変えないで同じ音で使うということです。
音で切り替わることを最大限に支援に活用させるのであれば、以下のことも守るといいかもしれません。
✔内向的なものから外向的な活動へ
人は、行動をするとき「どんな状態のときに」「何を」「いつ」「どこで」「どれだけの間」「どうやって?」があります。
皆さん、「どんな状態のときに」を忘れがちです。
実は、切り替えが苦手な人は「内向的なことをずっとやっているとき」は「一日中、内向的な活動」に注意力がむくことがあります。
折り紙→シャボン玉遊びは
注意力のシフトが容易なのです。
なぜならば、同じクラスだからです。
家事でゴミ出しにいったあと、スクワットはしやすいです。
動いているとき、動きがある活動を切り替えて続けることは簡単です。
しかし、イラストを描いている活動からスクワットをやるためには注意力とエネルギーの方向は変わってしまうのです。
私もその切り替え(内向⇔外向)がうまくいかないことがあるので、気分転換に外に出るということは苦手です。
切り替えの幅が大きすぎます。
(内面に注意を向けない日はずっとその状態のままです。)
しかし、この「内向⇔外向」の活動が音によって切り替えがスムーズ行く条件付けをしてあげれば、本人も楽になると思います。
切り替えができる人は、マルチタスク「連続的な切り替え」ができるようになりますので、楽になる思います。
★「内向的×体感覚」の作業
折り紙
紙をちぎる、何かを抜く、ペン回し
パソコン、ピアノなど
ジッパーを上げたり、下げたりする
発砲スチロールに鉛筆で穴をあける
スライムや砂で遊ぶ
ドラム、ペンなど一定のリズムで叩くもの
ボウリング(かなり強い)
積んであるものを崩す、壊す(積み木・商品など)
ビー玉転がし
風船を割る
★「内向的×視覚」
絵を描く
折り紙
何かを回す遊び(体感覚と重複)
動画・ゲーム
ボウリング(体感覚と重複)
ネットを使う
ルービックキューブ
迷路
オイルモーション
トランプ
風船をふくらませる、遊ぶ
★内向×聴覚
紙を破く(体感覚と重複)
音楽を聴く
カラオケ
電車の音や車のエンジン音を聞く
音がなるおもちゃ
上記は、すべて内向的な注意の活動です。
この属性のあいだでは、興味の強さにもよりますが外向よりも切り替えはやりやすくなります。
そういえば、音の刺激が大好きな私なのですが、小さいころに大好きだった遊びがあります。(笑)
学校に水が流れている排水溝?みたいなものの中に「砂を落とす」というものです。
これは、気持ちいいのです、たまらない。
さらさらと隙間から落とした砂が少しだけたまっている水に「しゃらしゃら~」と落ちていく音。
ああ~、たまりません。(笑)
砂がいいんですよね、水面に砂を落としたときの「少し重みのあるしゃらしゃら~」という音から受ける感触。
たまりません、学校の休み時間にずっとやってたのを思い出しました。
これはですね、水に大きい土を入れちゃだめなんです。
ちょうど、排水溝?(名前がわからない)の溝が手の隙間のように、いい感じで粉ふるいの役割を果たしてくれることで、ちょうどいい音の気持ちよさを与えてくれます。
音だけではだめで、落としたときの感触ですよね、あの遊びは「音×体感覚」の最高峰だと思います。
この感覚の気持ちよさ、わかる人、いらっしゃいます?
まあ、いなくてもいいんですけどね。(笑)
話がそれました。
活動の多くは外向への注意力が
必要になるものが多いよね。
ですから、内向⇔内向ではじめてもいいのですが音によって内向から外向へ切り替えられるように支援をしてあげると、子ども本人にとっても切り替えができずに辛いということが軽減されると思います。
まとめ
ちょっと書くのが疲れたのでいったんまとめます。
✔音で切り替えるといいことがあると学習してもらう
✔慣れたら切り替えを自分で管理する
最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さんのお役にたてればうれしいです。
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